ぎゅっ……。

夏希の背中に手を回した。

いつも抱きしめられてばっかだったから、手を回すのは初めてかも……。

でもどうしよう、鼓動がありえないくらい早い。

夏希、嫌がってないかな……?

そう思い見上げると、私を見ていた夏希と目が合って。

ち、近っ……。

夏希は目を見開くと、ふっと優しい笑顔を向けてきた。

ドクンっ……!

あ……わかっ、た……。

私の夏希への、特別な思い。

他の人とは違くて、夏希にしかない。