『……香月、それ一口くれ。』

「あっ、どうぞ。雪村さんのも今注いできますね。」


何時からやっていたのかはわからないけれど

配信であれだけ喋ったり

歌ったりしていれば、喉も乾く。


『………全部飲んじゃった。』


彼はキッチンにいる私の方まで来て

空になった私のグラスを、ん、と差し出した。