『………あいつら、帰った?』

「あ、はい。今…、」

『そう。』


ソファに座っていた雪村さんは

ちょいちょい、と私を手招きで呼ぶと

ん、と自分の隣を指さした。


『………疲れた。』

「お疲れ様です。雪村さん、ここ2日は眠ってなかったですもんね。」

『…………まあね。』


本当にお疲れ様です、と私が言うと

雪村さんは、んーっと背筋を伸ばすように

腕を上に上げた。