こんなに学校生活がワクワクするなんて思ってもなかったな。


「そういえば、紗良は文化祭誰と回るの?」

「あ〜…うん…適当に時間潰す、かな」


和子たちとは見事にシフトの時間がズレていた。

わたしは午前中に入っていたけど、3人は午後からシフトが入っていて…


回る相手を心配してくれているようだった。


「もうこの際、慧くん誘ってみたら?」

なんて平気で言う和子だけど悪気はない。


「俺が慧に言ってあげようか?」

そう言う平野くんも悪気はないのだ。


そして、こういうやり取りをただ聞いているだけの朝陽。


「ううん、大丈夫。ありがとう」


2人の気持ちは嬉しいけど、水樹くんはちょっと……

って水樹くんこそ嫌だろうし断るに決まってる。