そして、もう一度水樹くんとやり直すんだ。

こんなに好きなのに、何もないのは時間の無駄だと思うし…

愛おしい!と思った時、気軽にハグしたい。


だから、次はわたしから告白する。


「今日はありがとね。そして、ほんとに色々ごめん」

家の前に着くと、水樹くんが少し頭を下げた。

「もう謝らないで?次はケーキ食べに行こうね」


そう言うと優しく微笑んでくれた。

水樹くんは、よくわたしに笑っていてほしいって言うけど、それはわたしも同じ。

水樹くんにも笑っていてほしい。


「紗良ちゃん、」

「なに?」

「…ううん、何でもない。また明日」


そう言うと来た道を戻って行った。


何を言い掛けたんだろう?…

見えなくなるまで水樹くんの背中を見送った。