「うん、俺は好きだよ」

ドキッ…!


水樹くんの返事はあまりにも直球すぎて心臓が暴れる。

そんなに堂々と答えるなんて…。


「だって!これじゃ、わたしたちの入る隙はなさそうだね〜」

と質問した子の視線が水樹くんからそらされる。

「ほんとだね〜!お邪魔になる前に帰ろっか」


そう言うと残っていた女子は教室を出て行った。

途端に静かになった教室は水樹くんと2人きり。

わたしの心臓は未だに暴れたまま。


でも、よかったのかな?

わたしのほうが邪魔だったんじゃないかな?…


と不安になっていると水樹くんの声が響いた。


「嫌、だった?みんなの前で、あの返事」

水樹くんと瞳が重なる。

「ううんっ……ドキドキしたけど」