水樹くんと同じクラスで、隣の席だったらこんな感じだったのかな?

なんて思うと胸が弾んだ。

やっぱり同じクラスだったら、もっと楽しかっただろうな〜。


そんなことを思いながら水樹くんの横顔を見つめていると「紗良ちゃん見すぎ」と睨まれた。


咄嗟に俯くと、クスクスと笑われてしまった。

だって、多分もうこんな機会ないよね?

水樹くんと来年同じクラスになれたとしても、隣の席になるのは難しいだろうし。


「慧くんたちって寄り戻したの?」


そんな声が聞こえてきて顔をあげる。

「ううん、まだ戻してないよ」

と答えたのは水樹くんだ。


まだ、だよね…。


「慧くん、夏目さんのこと好きなんだね」

残っていた数人の女子の視線が水樹くんに集まる。

返事が気になるようにジッと見つめられている。

なんかわたしのほうが緊張するんだけど…!