気づくとそう言葉にしていた。


「そうだよね!だって朝陽くんって慧くんに負けてるところないもんね!?」

と和子の手が肩に伸びてくるなり、力強く揺さぶられる。

「むしろ何で慧くんのほうがモテてるのか謎だわ〜」

「和子…」


そんなに朝陽のことが好きなんだね。

何かホッコリしちゃうな〜。


「頑張ってね、和子」

「うん!ありがとうっ」

和子は満面の笑みだった。


それからすぐに担任の先生が来て終礼が行われた。


「じゃ、また明日ね!」

と手を振るなり教室を出て行った和子。

いっときするとなぜか手ぶらの水樹くんが現れた。

「ごめん、紗良ちゃん。今日って時間ある?」