水樹くんと並んで体育館を出ると「気になるの?」と視線を向けられた。


それは朝陽のことだよね?

「ううん、気になるっていうか…あの2人、お似合いだと思ってたから応援したくて」

と笑って見せると水樹くんも笑った。


「そっか。じゃ、俺も応援する」

なんて言うからおかしくて笑ってしまう。


和子と朝陽、それから平野くんと奈々ちゃん…

みんな幸せになってほしいな。

なんて思いながら歩いていると、水樹くんが口を開いた。


「自由行動で行きたいところある?」

「え?あ〜ううん、まだそこまで決めてなくて…」

誘っておきながら、行き先を決めてないなんてね…


でも、そもそもオッケー貰えるかもわからなかったからな〜…

なんて自分に言い訳する。


「俺、行きたいところあるんだけどいいかな?」

と水樹くんは楽しそうに笑う。