だけど、きっと今のわたしは顔が真っ赤だろう。

その顔を見られたくないのと、返事が怖いのとで俯く。


「あ、うん。いいよ…?」

と言ってくれた水樹くんだけど…

ちょっと迷惑だった、かな?…


「む、無理ならいいんだけど…迷惑、だった?」

恐る恐る聞いてみる。

「ううん、迷惑じゃないし、むしろ嬉しいかな。ただ驚いただけ」

「え?」

「俺も誘おうと思ってたんだけど、どうも自由行動は他のクラスとはダメみたいだったから難しいかな?って」


……えっ!?そうなの!?

じゃ、ダメなんじゃないの!?


「や、やっぱりやめたほうが…」

と水樹くんを見上げると、そこには笑顔があった。

「やめない。紗良ちゃんの誘いを無駄にしたくないし、それに多分バレないと思うから」

水樹くんはそう言うと体育館の壁に背中を預けた。