教室にリュックを取りに行き、そのまま平野くんと下駄箱まで向かうと懐かしい顔があった。

「お、晴人!」

と平野くんが手をあげると、一瞬驚いた表情を見せた与田くん。


「逞…何で?」


平野くんとわたしが一緒にいることが不思議だったのか、与田くんが少し首を傾げた。

「あ〜色々あってちょっとね。それより晴人は何してんの?彼女待ち?」

「…そんなとこ」


そう返事をした与田くんと目が合う。


「ひ、久しぶり!与田くん」

目が合ったからには何か言わないと、と出た言葉がこれだった。

「久しぶり。夏目さんなんか雰囲気変わったね」

「え?そ、そうかな…?」

「明るくなった。あんなに喋らなかったのが嘘みたい」


与田くんは少し口角を上げながらそう言った。


確かに、入学仕立ての頃と今とじゃ180度変わったと言われてもおかしくない。

ほんと、わたし変わったな〜。