1年の時に、その頭の良さには気づいていたけど、クラスが離れてそのことはすっかり忘れていた。


あれ?

ってことは…

水樹くんも朝陽同様、完璧なんじゃない…?


頭も良くて、スポーツもできて、性格も優しくて…

あ、でも片付けが苦手だったっけ?


それを思い出し、クスクス笑っていると「紗良ちゃん?」と横から水樹くんの声が。

「あ、ごめんなさい」

「何がおかしいの?俺の教え方下手だった?」

「ううん、そんなことないよ」


ちゃんと集中しないと!

せっかく水樹くんが教えてくれてるのに。


それからはなんとか集中することができ、水樹くんのおかげで躓いていたところもすんなり解けるように。


「っはぁ〜疲れた〜」

と大きく背伸びをする和子に集中が切れた。