やばい…

やっぱり心臓が持たないかも…!!

「紗良ちゃん?」

「は、はいっ」


緊張の余り、敬語だし声も裏返るしで最悪だ。

そんなわたしに和子と朝陽がクスクスと笑う。


平野くんは相変わらずスマホばっかり。


「紗良ちゃん、俺のことは先生と思ってくれていいからね」

水樹くんはそう言うと、わたしの教科書を少し自分のほうへと引き寄せた。


見ると、和子と朝陽も2人の世界に入っていて、勉強に集中していた。

そうだ、わたしも集中しないと。


水樹くんのことは先生と思えば大丈夫!


「どこがわからないの?」

「あ、えっと…ここ、です」

「あ〜これ難しいもんね。でも解き方さえ覚えたら大丈夫だから」

水樹くんはそう言うと解き方をわかりやすく説明してくれた。


そういえば、水樹くんも頭よかったよね。