真咲くんとは、それから都合が合えば昼休みに話したりするようになった。

真咲くんのことを知れば知るほど、いい人としか思えず…

平野くんが言っていた裏とかいうのは無さそうだった。


ただ、やっぱりわたしの中には常に水樹くんがいて…


真咲くんに気持ちが揺れることは、これから先もない気がしていた。

その気持ちをいつ、どのタイミングで真咲くんに伝えればいいのか悩む日々。


そんなこんなでいよいよ来週からテストが始まる。

昨日からバイトは休みをもらい、今日も放課後に例のメンバーで勉強会を開いていた。


「花丘、そこ昨日教えたところだよ?もう忘れたの?」

さっきから手が止まって一向に動かない和子に朝陽が声をかけた。

「だって難しいじゃん!無理だよ、こんなの〜」


と机に項垂れる和子。

「難しいけど昨日解けてたからできるよ」

相変わらず朝陽は優しいな〜。