水樹くんから抱きしめられたことなら何度だってある。

愛おしいと思ったらハグしよう、って決めてたくらいだしね。


「でもいきなりこういうことするのは良くなかったよね、ごめん」

そう言うと一歩下がった真咲くん。

んー…多分、悪い人ではないと思うんだよね。


「じゃ、そろそろ戻ろっか」

真咲くんの声に教室を出ると、そのまま別れた。


告白…

何か未だにドキドキしてる。

まさか抱きしめられてしまうとは…。


水樹くんが言っていた隙ってこういうことを言うのかな。


「どうだった!?告白!?」

教室に戻ると身を乗り出してまで和子が聞いてきた。

小さく頷くと「やっぱり〜!」とニヤニヤする和子に真咲くんについて聞いてみることに。


「大津真咲っていうらしいんだけど、和子知ってる?」