私は小学生の時、友達と遊びに行って暗い夜道を一人で歩いて帰っていた。
門限を過ぎそうで焦っていたので、近道をして帰ろうと思い普段通らない脇道に入った。
静かで暗く細い道で街灯が一つしか無い薄気味悪い道だ。
真夏ですごく暑い筈なのに少し肌寒さのようなものを感じていた。
脇道のちょうど真ん中あたりにきたころ薄気味悪さから、ふと後ろを振り返った。
誰もいない。
誰もいない筈なのに、私はほっとすることもなく、足を早めた。
街灯を通り過ぎ私はまた、後ろを振り返った。
さっきまで誰もいなかったのに、さっき通り過ぎた街灯の光の少し奥に誰かいる。
私は怖くなり、早足で脇道を抜けようと歩いた。
何故か走ることができなかった。突然の恐怖から体がすくんでいたからかもしれない。
私以外の足音はしない。ついてきていないからと安心しつつ、また後ろを振り返った。
足音はしていなかったのに、近づいてきている。
私が振り返っている間は動いている気配がない。
でも確実に近づいてきている。
怖い。
真っ暗な脇道、街灯の光が当たっているところ以外は本当に暗くて何もかもが見えづらいのに、近づいてきているやつははっきり見える。
でも見えてるのがおかしいんだ。
だって真っ暗な道なのに、その近づいてきているやつはその真っ暗な道よりも黒く象って見えていて、顔や髪、服など全くなくただただ真っ黒で人型を象っていいるだけなのだ。
私はあれが人ではないと理解した。
早くこの場を逃げなければという感覚が押し寄せてきた。
私は正面に体を向けたのと同時に全速力で走った。
私は脇道を抜け大通りに出た。
脇道から少し距離を置き、立ち止まった。
そのまま家まで全速力で走って帰ればよかったのかもしれない。
でも、もしあいつが家までついてきたらと考えてしまい、安心して家に帰るためには、
振り返るしかなかった。
私は決死の思いで振り返った。
あいつが脇道と大通りの間でこちらを見ている。
顔が無いからわからないはずだが、私には確実にこちらを見ていることがわかった。
目が離せない。
そのまま少し睨み合っていた。
するとあいつは、ゆっくりと脇道の方に姿を消していった。
私はあいつの姿が消えたのを見て安心したが、また私が歩き出したらついてくるのでは無いかと不安が消えず、脇道から目を離せずしばらく、立ち止まっていた。
どれくらい立ち止まっていたかわからない。
大通りは車がたくさん走っていて、街灯もそれなりにあり、人通りも少しある。
私は後ろを気にしつつ、家まで帰ることができた。
家に帰り、親に脇道であったことを話した。
馬鹿にされるかと思ったが、親は私がもっと小さい頃に葬式にいった際、金縛りにあいその時も黒い影のようなものがいたと言っていたと教えてくれた。
その話を聞いて、私もその時ことを思いだした。
確かに黒い何かを私は昔見たことがある。
でもその時の黒いやつと脇道で見たやつは何か違った気がする。
あれに捕まっていたら、私はどうなっていたんだろう。
あいつはまだあの脇道にいるのだろうか。
私はそれから一度もあの脇道を通っていない。
門限を過ぎそうで焦っていたので、近道をして帰ろうと思い普段通らない脇道に入った。
静かで暗く細い道で街灯が一つしか無い薄気味悪い道だ。
真夏ですごく暑い筈なのに少し肌寒さのようなものを感じていた。
脇道のちょうど真ん中あたりにきたころ薄気味悪さから、ふと後ろを振り返った。
誰もいない。
誰もいない筈なのに、私はほっとすることもなく、足を早めた。
街灯を通り過ぎ私はまた、後ろを振り返った。
さっきまで誰もいなかったのに、さっき通り過ぎた街灯の光の少し奥に誰かいる。
私は怖くなり、早足で脇道を抜けようと歩いた。
何故か走ることができなかった。突然の恐怖から体がすくんでいたからかもしれない。
私以外の足音はしない。ついてきていないからと安心しつつ、また後ろを振り返った。
足音はしていなかったのに、近づいてきている。
私が振り返っている間は動いている気配がない。
でも確実に近づいてきている。
怖い。
真っ暗な脇道、街灯の光が当たっているところ以外は本当に暗くて何もかもが見えづらいのに、近づいてきているやつははっきり見える。
でも見えてるのがおかしいんだ。
だって真っ暗な道なのに、その近づいてきているやつはその真っ暗な道よりも黒く象って見えていて、顔や髪、服など全くなくただただ真っ黒で人型を象っていいるだけなのだ。
私はあれが人ではないと理解した。
早くこの場を逃げなければという感覚が押し寄せてきた。
私は正面に体を向けたのと同時に全速力で走った。
私は脇道を抜け大通りに出た。
脇道から少し距離を置き、立ち止まった。
そのまま家まで全速力で走って帰ればよかったのかもしれない。
でも、もしあいつが家までついてきたらと考えてしまい、安心して家に帰るためには、
振り返るしかなかった。
私は決死の思いで振り返った。
あいつが脇道と大通りの間でこちらを見ている。
顔が無いからわからないはずだが、私には確実にこちらを見ていることがわかった。
目が離せない。
そのまま少し睨み合っていた。
するとあいつは、ゆっくりと脇道の方に姿を消していった。
私はあいつの姿が消えたのを見て安心したが、また私が歩き出したらついてくるのでは無いかと不安が消えず、脇道から目を離せずしばらく、立ち止まっていた。
どれくらい立ち止まっていたかわからない。
大通りは車がたくさん走っていて、街灯もそれなりにあり、人通りも少しある。
私は後ろを気にしつつ、家まで帰ることができた。
家に帰り、親に脇道であったことを話した。
馬鹿にされるかと思ったが、親は私がもっと小さい頃に葬式にいった際、金縛りにあいその時も黒い影のようなものがいたと言っていたと教えてくれた。
その話を聞いて、私もその時ことを思いだした。
確かに黒い何かを私は昔見たことがある。
でもその時の黒いやつと脇道で見たやつは何か違った気がする。
あれに捕まっていたら、私はどうなっていたんだろう。
あいつはまだあの脇道にいるのだろうか。
私はそれから一度もあの脇道を通っていない。