「こんばんはぁ。突然なのに、めっちゃ来てくれてるじゃーん。すげぇ…。」
ゆうちゃんが喋りだす。一斉にリスナーのコメントが高速で流れていく。『ゆうちゃーん』『突然の生配信めちゃくちゃ嬉しい』『今日は歌枠?』
「今日はぁ、歌枠っていうか…。うーん、なんだろなぁ。なんだろねぇ。」
ゆうちゃんはそう言って力なく笑った。そしてコメントにポツリポツリ返答し始める。なんだか声に覇気がない。思わずボリュームを上げる。
「言っておくけど、今日は落ち込んでます。めちゃくちゃ落ち込んでるんでとにかく放送事故にだけはならないよう気をつけるねぇ。とりあえず歌おっかな。何歌って欲しい?」
色んな曲のタイトルがコメント欄に上がっていく。有名な曲、流行ってる曲、ゆうちゃんのオリジナル曲。聴きたいなぁ、なんでもいいからゆうちゃんの今の歌声が聴きたい。
「俺はねぇ、しっとり系がいい。バラード縛りでお願いします。うーん…どうしようかなぁ…。あ、これに決めた。」
曲が始まる。よく知ってるイントロ。あたしの大好きな、ゆうちゃんのオリジナル曲。
ゆうちゃんが歌い出す。ちょっと悲しいラブソングを普段とは全然違う大人びた声で。
どうしていつもふざけてばかりなのに、歌になると何億光年も生きた人みたいに感じさせるんだろう。遠くてあたしよりずっと大人で手の届かない存在みたいになってしまうのだろう。だけど歌声はすごく近くてここにある気持ちに寄り添ってくる。誰にも見せない大切なところに入り込んできてくれる。思わず涙が零れ落ちた。
ねぇ、今ゆうちゃんが落ち込んでいるのはあたしのせいかなぁ?あたしとのサヨナラがゆうちゃんの気持ちを1ミリでも傾けているのなら…。
嬉しいかもしれない。
ゆうちゃんが喋りだす。一斉にリスナーのコメントが高速で流れていく。『ゆうちゃーん』『突然の生配信めちゃくちゃ嬉しい』『今日は歌枠?』
「今日はぁ、歌枠っていうか…。うーん、なんだろなぁ。なんだろねぇ。」
ゆうちゃんはそう言って力なく笑った。そしてコメントにポツリポツリ返答し始める。なんだか声に覇気がない。思わずボリュームを上げる。
「言っておくけど、今日は落ち込んでます。めちゃくちゃ落ち込んでるんでとにかく放送事故にだけはならないよう気をつけるねぇ。とりあえず歌おっかな。何歌って欲しい?」
色んな曲のタイトルがコメント欄に上がっていく。有名な曲、流行ってる曲、ゆうちゃんのオリジナル曲。聴きたいなぁ、なんでもいいからゆうちゃんの今の歌声が聴きたい。
「俺はねぇ、しっとり系がいい。バラード縛りでお願いします。うーん…どうしようかなぁ…。あ、これに決めた。」
曲が始まる。よく知ってるイントロ。あたしの大好きな、ゆうちゃんのオリジナル曲。
ゆうちゃんが歌い出す。ちょっと悲しいラブソングを普段とは全然違う大人びた声で。
どうしていつもふざけてばかりなのに、歌になると何億光年も生きた人みたいに感じさせるんだろう。遠くてあたしよりずっと大人で手の届かない存在みたいになってしまうのだろう。だけど歌声はすごく近くてここにある気持ちに寄り添ってくる。誰にも見せない大切なところに入り込んできてくれる。思わず涙が零れ落ちた。
ねぇ、今ゆうちゃんが落ち込んでいるのはあたしのせいかなぁ?あたしとのサヨナラがゆうちゃんの気持ちを1ミリでも傾けているのなら…。
嬉しいかもしれない。