大学が夏休みに入ったと同時に、早朝からのカフェのバリスタのバイトを始めた。昼間には終わるので、午後は図書館で勉強したり、あとはみんなで出かけたりした。ゆうちゃんはいつもの集まりに顔を出さなくなった。例のイベントが色んな会場であって、ほとんど都内に居ないみたいだよ、とたーちゃんから聞いた。
ゆうちゃんの動画はあえて観ないで過ごした。元々そんなに音楽は聴かないし、声を聴いてしまったらまた好きになってしまうかもしれないのが怖かった。
とにかく会う機会がないおかげであたしは平和な夏休みを過ごせていた。
そんな8月のある夜、ベットで映画を観ていたら突然インターホンが鳴った。
時計を見ると0時近い。特に誰からも連絡はきてないし、こんな時間に急に人が来るなんてありえない。他の部屋と間違えてるのかも…。そう思いながら起き上がってインターホンに近づくと、そこにはゆうちゃんが映り込んでいた。
嘘でしょう…?どうしよう。
急に心がザワザワし出す。インターホンの音が繰り返し鳴り響く。気がつくと手が伸びて、キー解除のボタンを押していた。ゆうちゃんが来る…。あたしは部屋を見回す。なんとなく片付いているとは思う。でも、どうしよう、心の準備が何も出来ていない。
『ピンポーン』
しばらく玄関で待機していると部屋のチャイムが鳴った。ガチャリと鍵を解除するとそのまま勝手にドアが勢いよく開かれた。
ゆうちゃんの動画はあえて観ないで過ごした。元々そんなに音楽は聴かないし、声を聴いてしまったらまた好きになってしまうかもしれないのが怖かった。
とにかく会う機会がないおかげであたしは平和な夏休みを過ごせていた。
そんな8月のある夜、ベットで映画を観ていたら突然インターホンが鳴った。
時計を見ると0時近い。特に誰からも連絡はきてないし、こんな時間に急に人が来るなんてありえない。他の部屋と間違えてるのかも…。そう思いながら起き上がってインターホンに近づくと、そこにはゆうちゃんが映り込んでいた。
嘘でしょう…?どうしよう。
急に心がザワザワし出す。インターホンの音が繰り返し鳴り響く。気がつくと手が伸びて、キー解除のボタンを押していた。ゆうちゃんが来る…。あたしは部屋を見回す。なんとなく片付いているとは思う。でも、どうしよう、心の準備が何も出来ていない。
『ピンポーン』
しばらく玄関で待機していると部屋のチャイムが鳴った。ガチャリと鍵を解除するとそのまま勝手にドアが勢いよく開かれた。