「あー良かった、繋がった。ねぇ!今日の夕方って、暇!?」
仲良いグループのキヨさんから唐突に電話がかかって来たのは期末試験が終わって2日後の事だった。
午後の講義が全部休講だったので家に戻って映画を観ていた。ウトウトしていたので突然鳴った着信音のせいか心臓がうるさく鳴っている。電話越しのキヨさんの声もいつもと違って上ずっているし余計にドキドキさせられた。
「暇ですけど…どうしたんですか?」
「大変なの!ゆうちゃんがイベントで歌うんだって!」
「はぁ?」
あたしは思わず眉をひそめ首を傾げた。
ゆうちゃんがイベントで歌うって何だろう?キヨさんが言ってる『ゆうちゃん』と『歌』という2つの単語がうまく頭の中で繋がらない。
その位、ゆうちゃんと歌があまりにもかけ離れすぎていてキヨさんが何か間違えた事を言っているように思えた。
「ゆうちゃんて、ゆうちゃんですよね?」
「そう、あのゆうちゃん。今日ね、たーくんのとこに『チケットあるから暇そうなやつ誘って来て』って連絡があったんだって。私もびっくりしたんだけど、ゆうちゃんて『歌い手』やってるんだって。」
「歌い手…?えぇ?ゆうちゃんが歌い手??」
歌い手といえば確か、ネットで『歌ってみた』の動画を投稿したり生配信したりしている人の事だったと思う。あんまり詳しくないけど何となく動画サイトで見かけた事があった。人気の歌とかボーカロイドとかをカバーして歌う様な。
仲良いグループのキヨさんから唐突に電話がかかって来たのは期末試験が終わって2日後の事だった。
午後の講義が全部休講だったので家に戻って映画を観ていた。ウトウトしていたので突然鳴った着信音のせいか心臓がうるさく鳴っている。電話越しのキヨさんの声もいつもと違って上ずっているし余計にドキドキさせられた。
「暇ですけど…どうしたんですか?」
「大変なの!ゆうちゃんがイベントで歌うんだって!」
「はぁ?」
あたしは思わず眉をひそめ首を傾げた。
ゆうちゃんがイベントで歌うって何だろう?キヨさんが言ってる『ゆうちゃん』と『歌』という2つの単語がうまく頭の中で繋がらない。
その位、ゆうちゃんと歌があまりにもかけ離れすぎていてキヨさんが何か間違えた事を言っているように思えた。
「ゆうちゃんて、ゆうちゃんですよね?」
「そう、あのゆうちゃん。今日ね、たーくんのとこに『チケットあるから暇そうなやつ誘って来て』って連絡があったんだって。私もびっくりしたんだけど、ゆうちゃんて『歌い手』やってるんだって。」
「歌い手…?えぇ?ゆうちゃんが歌い手??」
歌い手といえば確か、ネットで『歌ってみた』の動画を投稿したり生配信したりしている人の事だったと思う。あんまり詳しくないけど何となく動画サイトで見かけた事があった。人気の歌とかボーカロイドとかをカバーして歌う様な。