1階から丸く切り抜かれ、吹き抜けた2階のカフェ。
あたしとゆうちゃんは向き合って座っている。あたしは1階のフロアを行き来するお客さんをなんとなく眺めながらあったかいティーラテを飲んでいる。
さっきからずっとスマホにつきっきりのゆうちゃんの顔は、重たい前髪が邪魔してここからはほとんど見えない。時々、アイスカフェラテをストローでズルズルすする音がする。生クリームがのっかった甘ったるくて冷たいやつ。そんな風に小学生みたいな感じなのに流行ってるブランドの高い服を着て、最新のスマホを握りしめてる。あたしはゆうちゃんに聴こえないくらいの小さなため息をついて、また階下の人混みを見つめた。
本当はとってもドキドキしていた。苦しくて悲しくてここから今すぐ逃げ出したくて、仕方がないくらい。だって今から自分が言おうとしていることは、自分でも『信じられないくらい酷い嘘』だから。
言ったらきっと後悔することもわかりきってる。でももうそっちへ進む事しか選べないくらいあたしは自分を追い詰めてしまった。
トントン、と小さな振動をくるぶしに感じた。
ふっと見るとゆうちゃんのサンダルを脱いだ足が、あたしのくるぶしを叩いている。顔を上げるとゆうちゃんがスマホじゃなくてあたしの顔をじっと見ていた。
あたしとゆうちゃんは向き合って座っている。あたしは1階のフロアを行き来するお客さんをなんとなく眺めながらあったかいティーラテを飲んでいる。
さっきからずっとスマホにつきっきりのゆうちゃんの顔は、重たい前髪が邪魔してここからはほとんど見えない。時々、アイスカフェラテをストローでズルズルすする音がする。生クリームがのっかった甘ったるくて冷たいやつ。そんな風に小学生みたいな感じなのに流行ってるブランドの高い服を着て、最新のスマホを握りしめてる。あたしはゆうちゃんに聴こえないくらいの小さなため息をついて、また階下の人混みを見つめた。
本当はとってもドキドキしていた。苦しくて悲しくてここから今すぐ逃げ出したくて、仕方がないくらい。だって今から自分が言おうとしていることは、自分でも『信じられないくらい酷い嘘』だから。
言ったらきっと後悔することもわかりきってる。でももうそっちへ進む事しか選べないくらいあたしは自分を追い詰めてしまった。
トントン、と小さな振動をくるぶしに感じた。
ふっと見るとゆうちゃんのサンダルを脱いだ足が、あたしのくるぶしを叩いている。顔を上げるとゆうちゃんがスマホじゃなくてあたしの顔をじっと見ていた。