【渚side】
死ぬ……っ。
くっそかわいいんだけど、まじで。
手をつないで、最初は少しふれるだけのキスを繰り返して、徐々に耳と首にもふれて。
生殺しだろ、こんなの……。
甘い声、跳ねる体。
「なぎさ、せん、ぱ……」
俺の名前を呼ぶたびにはずかしがるように、ぎゅうっと絡みつく細い腕。
理性働かせろ。
我慢しろ。怖がらせるな。
自分の欲だけに走るな。
突っ走りそうになる度に、何度も息を吐いて、目を閉じて。
むぎの体が第一優先。
そう、自分に言い聞かせてふれていたつもりだった。
だけど。
見たい見たい見たい。
もっと乱れたむぎの姿が見たい。
「腕回すのつらいだろうから、手、つなごうな」
はやる気持ちをぶっ飛ぶ寸前のギリギリの理性でなんとか抑えて、ゆっくりベッドへ押し倒した。