雨夜くんとの関係が本当に終わってしまう気がして、お腹の底が冷たくなる。


でも、自分だけこのままの席にしてくださいなんて、頼めるはずもないわけで。

仕方なくクジを引いた結果、わたしは廊下側一番前の席に決まってしまった。


今日から、ここか………。

後ろ髪引かれる思いで、荷物を持って決まった席に移動する。


未練がましく前の席に視線を送ったあと、腰を下ろして。

そして、ヒュッと息をのんだ。


「……っ!」


机の端が、何度も引っ掻いたように削れていたのだ。


見覚えがあった。中学のときの、美和の机と一緒。

美和は伸びた爪を、机の端で削るクセがあって。今目にしている傷は、そのときに見た傷とそっくりだ。


ここ……夜間では、美和の席なんじゃ……?

仮説が浮かんだ瞬間、全身に鳥肌が立った。


ふるえだす手を、必死に押さえる。どうしよう。美和も使っている席なんて。