病院に来たのは、いったいどれくらいぶりだろう。
待合室は清潔で綺麗な感じだけれど、どこかおどろおどろしい感じがぬぐえない。
それはきっと、ここが生と死を扱う場所だからだ。
……神さま、どうか。
病院の待合室にあるイスに座り、手と手を握り合わせながら、わたしはおばあさんの無事を必死に祈っていた。
お婆さんが倒れてから。
わたしはガクガクとふるえながらスマホを取り出して、救急車を呼んだ。
やってきた救急車に同乗して、病院まで付き添って。そして雨夜くんに連絡を入れた。
雨夜くんの働いている印刷工場の名前は聞いていたから、番号を調べたんだ。