輝きはじめた世界からの落差に、気持ちを立て直すことができなかった。
こんなにも一瞬で、弱く暗い自分が引き出されてきてしまった。
一度大丈夫だと思ってしまったからこそ、受けたショックはよけいに大きくて。
――前進できている。強くなれている。
そんな自信がガラガラと崩れて、すっかり出口を見失ってしまった。
わたしはどうして、こんなに弱いんだろう。
自分を責めていると、ますます嫌いだった自分に戻っていってしまうようだ。
ただ……。
布団の上で寝返りを打って、わたしはくしゃりと顔をゆがめた。
……ただ、気がかりなのは、雨夜くんのこと。
顔面蒼白になって突然走り去ってしまって、雨夜くんはきっと、ひどく驚いたことだろう。
連絡先を知っていれば、メッセージを送ることはできる。
けれどわたしたちは、一緒に出かけたりもしていながら、実は未だに連絡先を交換していなかった。