『部活だけじゃ物足りないとき。ここに来て、ひとりでシュート練習とかしてた』 エアで行われた、華麗なシュートフォーム。 ああ、やっぱり雨夜くんは、いつだってわたしの救世主だ。 「〜雨夜くん……!」 懇願の声を上げて、わたしは立ち上がった。 「ん?」 首をかたむける雨夜くんを前に、両手を拳にして、口を開く。 「あ、あの……ひとつお願いが……!」