「ロージーは大切な妹よ、幸せになってもらいたいの。 あの子自身の人生を生きて貰いたいわ」

「俺が必ず幸せにするよ」

「お願いね。 まだまだ子供で足らないばかりでしょうから大変かもしれなくてもね」

「ジェイは……殿下は君を幸せにしてくれるかい?」

 きっとロナウドは本来なら自分がすべき役割をジェイが担う事になる、そんな言い様のない感情と戦っているように見える。

「私がね、一緒にいたいと思ったの。 彼と幸せを作っていけそうな気がしたの」

「そうか……」

 庭に咲く花のように思い出話が咲かせる花はどのような香りがするだろうか。