「ロナウド、幸せ?」

 唐突に問う。

「あぁ、幸せだよ。 もう戻って来ないかもしれないと思っていたリリィがこうして目の前にいるのだから」

「そう……」

「君は違うのかい?」

「ジェイは明日、国にお帰りになるらしいわね」

「リリィはジェイが気に入っているようだね」

「貴方のご友人ですもの」

「できれば身なりをもっと貴族らしく気づかってくれれば良いのだけどね」

「ロナウドは彼がお気に召さないの?」

「あいつは本心を明かさない、何を考えているのかわからない。 正直言って不気味さを感じているよ」