「何をしているんだ!どけ!」

体育教師の大岩が前へ出て男を押しのけようとするがびくともしない。

「Sの話を聞くんだ」

男の威圧感に気押され、大岩はあっけなく職員室内へ戻った。



「逃げることは許さない。

制裁を避ける方法はただ一つ。

ゲームに勝利し、自分が価値ある人間だと証明してみせろ」



Sの声が職員室に響いた。

先程とは打って変わり怒りが滲んだ声。