教室内にどんよりとした空気が漂う。
と、同時に私の哀愁いっぱいの溜め息が漏れた。
「テスト死んだ。うううっ」
机の上に伏せれば、上から勢いよく誰かが乗ってきた。
「出来なかったの?」
「……かなり無理」
重みの正体は紗央で、私の顔を覗き込むように頭を傾けた。
昨日はせっかく店長の好意でバイトを早めに上がらせてもらったのに、家に着くと同時に凄い疲労感で倒れるように寝てしまったのだ。
たった1時間だったのに。
「あー、進級出来るかなぁ」
なんてぼやけば、
「何いってんの実力テストなんだから成績に関係ないから!!」
「課題提出や再テストはあるかもだけど……」
紗央の言葉に、あかりが続く。
「えっ、嘘っ」
「関係あるの期末とかでしょ」
当たり前のようにそう言うから、驚きを隠せない。