「芽生ちゃんって、イブくんとどこまでいったの?」
「……えっ?」
望ちゃんにがにっこりと口角をあげて、私を見上げてきた。
凄い気迫、美人のオーラが半端ないからビクっと肩が大きく揺れてしまった。
「やだ、そんなに怖がらないでよ。とって食おうとしてる訳じゃないんだから」
「そ、そんなこと思ってないですよ!!」
イブとキスした事あるみたいだし、胸の奥はもやもやしたままなのだけど。
なんだろう、彼女には逆らえない艶のある妖しげな雰囲気が漂っている。
「イブくんと、どんなキスしてるの?」
「えーと、いや、そのっ」
「ふわふわ?もっと深いやつ?」
「えっ、そんなのしてな……」
「それとも、その先の……」
もうエッチしたの?艶のある声色が耳元で囁かれるから、心臓が止まるかと思った。
「望っ!ちょっともー、仕事中に何の話してんのよー!!」
途中で萌花に止められたけど。
ホールにはお客さんもいるのに、顔が真っ赤な熱が全然引かないからどうしよう。
望ちゃんの言葉はいつも強烈で、魔力でもかけられてるんじゃないだろうか。