カーテンの隙間から漏れる光がやけに眩しくて、スマホ画面に目を落とせばもう11時をまわっていた。
休日の朝だから早起きはしなくていいのだけど、さすがにそろそろ起きなくちゃいけない。
けど、体がだるくて、瞼が重くて開かない。昨日、先輩のことで泣き過ぎたからかな。
今日からバイト再開予定なのにどうしよう。あんなにやりたかったのに、今日は気分が全く乗らなくて、溜め息がもれる。
やっとの思いで、ベッドから腰をあげた時、インターフォンが家に鳴り響いた。
「芽生、お友だちが来てるわよ!」
お母さんが部屋をノックせずに開けてくる。
「えー、誰?」
「て、あんたまだパジャマなの?」
「うるさいなー、しょうがないじゃん!」
「なんか凄い可愛い子で、バイトが一緒だって言うんだけど」
「……え?」
「あ、そうそう。亡くなった青山さんにちょっと似てる感じかしら」