「やめなさいって言ったでしょ!」
「なに言ってんだよ!」
お母さんとイブに、一気に視線を向けられて、予想通りの反応をされる。
「あんな普通じゃないバイト、また何かあってからじゃ遅いんだから!!」
「普通だよ!同じ高校の子もやってるし!」
「スカートも短かったじゃない」
「学校の制服のが短いし、それは調整して貰うよ」
「だけどね、」
「結構普通なんだよ!そりゃ、コスプレとかする時もあるけど、メイドカフェなんてテレビでもやってるし今の時代有名じゃん」
「まぁ、見たことはあるけど」
「それにね、イブも近くでバイトしててね、一緒に帰れるし!!ね、イブ!!」
「えっ?俺……?」
いきなり話をふられて、イブは焦るように私に目を向けてから、お母さんの方をチラリと見た。
「駄目よ!!」
「そ、そうだよ、まだ早いだろ。何も解決してないし」
「それじゃいつまでたっても何も出来ないよ。ね、イブが責任を持って一緒に帰ってきてくれるでしょ?」
続けて、口パクで"萌花"の単語を出せば、イブはぐっと口を閉じた。