そして、私の部屋に早く来れるようにと、かなりペースを上げて仕事を片付けてきてくれたこともわかる。

律樹が来てから私たちは真っ先に夕飯を食べた。

仕事に毎日遅くまでうちこむ彼が、体力をつけられるように、一足先に帰宅する私はスーパーでお肉を買ってきた。
どのメニューも栄養価の高い料理。そして、帰宅が遅いであろう予測ができていた私はなるべく、食べやすいものにした。

「今日のご飯もおいしかった。ありがとう。」
狭い湯船の中に私たちは一緒につかっている。
律樹は私を後ろから抱きしめるようにして、長い足を折って入っている。

「どういたしまして。」
「最近、季里の手料理以外、ろくなもの食べる余裕なかったから、体にしみた。」
「よかった。」
私は律樹の胸に寄りかかり話を聞く。