あ〜もう〜、フランス語はほんのちょっとだけ通訳なんて出来るか!

 頭痛い、デスクに頭を埋めても答えが出ない。

 私には私の事情があるんです!

 溜息の嵐。

「鈴木さん頑張って下さいね、私も期待しています」

 武藤さんその嫌味な笑顔はなんですか?


 「あーそれと逃げたら、社長から損害賠償として一億円請求されますよ」


 な、な、なんで!


 「では、後ほど」


 ちょっとでも光りの世界へ行きたいなんて考え時の私を殴ってやりたい!


 タイムマシンがあるのなら今すぐ雑務課時代へ飛んで帰りたいよ。



 社長のバカ!


 銀座は広い、それにもうあの女とは何十年と会っていない。


 今の私を見ても分からないよね。


 なんだか、嬉しいのか、泣きたいのか分かんない。


 見返してやりたいなんて思っていたのに、今は……どうしたいのだろう。