「さっきの男の人は……?」

結局あれから顔を見ていない。

「事故のとき、真っ先に駆けつけて、燐を見てくれてた人よ。
燐と同じ高校生なんですって。
身長高いから、先輩かしらね。同じ学校の制服だったわ。」

「そうなんだ。お礼、言えなかったな。」
「リハビリ頑張って、学校でお礼言いなさい。」

名前も分からないその人に、会えるのだろうか。
先輩だったら見つけるの大変だなぁ。

でも、かっこよかったなぁ。