The previous night of the world revolution6~T.D.~

さて、どんな反応が返ってくるやら。

「昨日の、サークル説明会には行きました?」

「あぁ、行ったよ」

Aは行った。

「俺も」

Bも。

残るCは?

「あぁ、あれ、俺は帰っちゃった。入学式祝いで、家族で食事に行く予定だったから」

お前は使えないな。

「そうなんですか。じゃあ、説明会に行った二人は、もうサークルに入ったんですか?」

「俺は入ったよ」

と、真っ先に答えるA。

ほう。

「ちなみに、何サークルに?」

「水泳部。中学のときから、ずっとやってるんだ」

へぇ。どうでも良い情報ありがとう。

「どうしようかな〜と思いながら、水泳部のブース訪ねて。経験者だって言ったら、もう凄い勢いで誘われちゃって、断れなかったよ」

と、笑いながら言うA。

ふーん。そういやよく日焼けしてるね、君。

知ってる?日焼けし過ぎるとシミが出来るんだよ。

俺は美意識が高いから、その辺気にするけど。

君は気にならないんだね。

「じゃあ、Bさんは?」

「あぁ、俺はまだ、正式には入ってないんだけど。入部届だけもらってきて、来週にでも出す予定」

ほう。

「何サークルなんですか?」

「サッカー同好会」

お前がかよ。

ネタのつもりでずっと言ってたら、お前がそうなのかよ。

「これでも高校のとき、サッカー部だったから。県大会にも出たんだぜ?」

糞どうでも良い情報をありがとう。

県大会ごときで威張るな。

「Cさんは、目星つけてるサークルとかあるんですか?」

「そうだなぁ…。とりあえず、まだ入学したばっかだし。サークルについて考えるのは、普段の講義の方に慣れてからにしようと思って」

使えねー奴だな。

そういう日和見主義なら、お前に用はない。

Cは除外。

「そういうルナニアは?もうサークル決めたのか?」

と、逆に尋ねてくるサッカー少年B。

良い質問だ。

その話をしたかったんだよ、俺は。

「えぇ。実は、エリアスと同じサークルなんです。ね、エリアス」

「あぁ、そうなんだ。一緒に説明会行って、昨日入部届出してきた」

「へぇ〜、早いな。そんなに入りたかったのか?」

「はい。俺達は、最初からそのサークルに入ろうって、決めてから行ったので」

「何サークル?」

「『ルティス帝国を考える会』です。知ってます?」

そう言って、すぐ。

俺は、ABC三人の顔色を伺った。

彼らがこのサークルの名前を聞いて、どういう反応をするのか。