りゅうちゃんこと龍也さんは、川城組の若頭で次期組長。
親の代から仲良くて、何かと協力し合うほど組との繋がりは強い。

「ねぇ、龍也さん、どうして翔ちゃんが苦労するの?」

私の言葉に、2人して目を真ん丸と見開いてた。

え…?
私なにか変なこと言ったかな?

「だめやこりゃー!」

礼ちゃんが大笑いしながらやって来た。

その横には椿が。
しかも腰に腕を回され、がっちし椿を離さないようにしてる。

礼ちゃんは、椿のことが大好きだもんね‼

「礼さん、ちょっと、離して…くださ…い。」

「ん?無理やな。」

さらっと言っちゃうところ、礼ちゃんらしい。
椿、顔赤くなってて可愛い!

「莉依ー!」

黒いドレスを身にまとった満里奈が走ってきた。

「わー!満里奈ー!キレイ!」

「でしょー?なのに晶さんったら、全然興味ないの。無反応なのよ‼」

効果音でプンプンとでも鳴りそうなほど頬を膨らませていた。
そんなことないのになー。

無反応に見えて、満里奈のこと、スッゴク大切にしてるんだけどなぁ。

まぁ、押しが強い満里奈だから、めげないと思うんどけどね。

「若、遅くなり申し訳ありません。」

「いや、大丈夫だ。今日はついててやれ。」

「悪い、遅くなった。」

慶ちゃんは?と思っていたら、スムーズに私たちの輪の中に入ってきた。

清宮の情報の仕事が中々終わらなかったようで、少し遅れて到着したみたい。


翔ちゃん達が話している途中、トイレに行きたくなった。

我ながらベタだなーと思いながらも、緊張してしまい、トイレが近いのだ。

生理現象だから仕方がない。

「翔ちゃん、トイレに行ってくる。」

「あ、私も行きたい!」

「一緒に行きましょうか。」

満里奈と椿と一緒にトイレに向かった。