今日の気分はは可愛く、お気に入りのストライプのワンピース。

髪は、ハーフアップにまとめる。

「よし。出来た!!」

ふと時計を見ると、出発の時刻。
急いで玄関に向かうと、翔ちゃんが待っていた。

「いくぞ。」

「いつもありがとう。お願いします。」

そう言い、翔ちゃんと一緒に車に乗り込む。

「毎日忙しいのに、無理して送ってくれなくても、他の組員さんが送ってくれるのに。」

そう話すと、翔ちゃんはため息をついた。

「他のやつに送らせてたまるか…。」

「へ?何?」

「…何でもねぇよ。」

心なしか機嫌が悪い。
怒らせたか?

機嫌の悪くなった翔ちゃんは、疲れているのか目頭をおさえていた。
その仕草は、美しすぎて目がチカチカしてしまう。

「大丈夫?」

「あぁ、最近川城と清宮の育成がキツくてな。20歳になったから、いろいろ組のこと、店のことやるようになったしな。」

「でも、今日はパーティーだから少しは楽?」

「んー、さぁな。お偉いさんたちが来るからなぁ。」

そりゃそうか。
組のお偉いさんたちが来るからかしこまるよね。
私でさえも未だに慣れない。

「あ。」

「え?今度はなに?」

翔ちゃんが何か思い出したかのように話し出す。

何か嫌な予感。

「今日のパーティー、お前も出席な。」

「ぇえ!?」

私学校があるんですけど。

考えていることがわかったのか、翔ちゃんはスマフォを出して指でつつきながら、

「学校には連絡してある。」

と言ったのだ。

爆弾を投下しましたよこの人。

いや…ね、そういう問題じゃないでしょ?

「お前、頭いいから平気だろ?」

翔ちゃん、平然と言ったよ。
確かに成績は良い方ですともさ。

だから、そういう問題じゃないって。

私が悶々としていると、車は止まり、学校についたことを知らせてくれた。

「夕方からだが、準備のため、12時頃迎えに来る。」

車から降りたとき、翔ちゃんが言った。

私の返事も聞かず…ってどういうことでしょう。

車が走り出したと同時に、私はため息をつかずにはいられなかった。