「よろしく~!ユージって呼んでね?
君はなんていうの?」


やっぱり私の隣の席に来たチャラチャラ系のイケメン君。


「吉本 良子だよ!よろしく!」


とりあえず挨拶をする。

挨拶は基本だと、両親が躾けてくれた。


「ふーん、良子ちゃんか…。良子ちゃん、可愛いね」


頬づえをついて、にっこりと微笑むチャラチャラ系のイケメン君。



かわいい?

私を見てカワイイと言った?


ええええええーーー!!

嘘っー!?





この人、見る目ないね~。



「ちょっと!良子だけズルイじゃない!」


「わたし、香織!よしこの親友よ!」


「私は彩子!」



周りの席の女子たちが一斉に集まってくる。


おお!すごい!人気者だ…。



「そうなんだ。皆カワイイね」



可愛いっていうのが、この人流の挨拶なのかな…?


うむ。それなら納得。



それより皆、目がハートになっちゃってますけど…。




「おーい!ナンパは後にして、HR始めるぞー!」



タモちゃんの声で、しぶしぶ散っていく女子達。



チラッと、チャラチャラ系のイケメン君を見ると、目が合い、ウインクをされた。


おお~、今時ウインクなんてする人いたんだーーー!!




アレ?でも、この顔どっかで見たことあるような…??