「よしこ~!今日どこかで遊んで行こうよ~!」
「いいねぇ。私、浅草行って、煙吸って、お煎餅食べたい!」
「は?浅草なんて遠いし、煙吸ったらむせるし、お煎餅はコンビニでも買えるから却下!」
私の浅草案は、即行で却下された。
放課後、香織と遊ぶ相談をしている最中のことだった。
「ここに吉本っていう女いるでしょ?」
教室の扉口のほうから、わたしの名前が聞こえ、そちらのほうに視線を移すと数人の女子達が立っていた。
「ちょっとー、良子のこと呼んでるけど、何かしたの?
あの人たち2年の先輩だよ」
心配そうな顔をしている香織。
その人たちの顔を見ながら考える。
「うーーん…誰だっけなー」
確かに何処かでみた顔だけど……。
その先輩という人達がわたしに気づき、ツカツカと私の前までやって来た。
「おまえバックレてんじゃねーよ!!マジふざけてんの?」
バックレ……?
あーーーー!!!
「もしかして、チャーリーと、クリリンとの関係を聞いてきたいつぞやの!!」
「お前、何逃げてんだよ!!あれからウチラ、ずっと待ってたんですけどぉー」
「すみません。すっかり忘れてました!!」
「はぁ?やっぱりコイツ頭ヤバイんじゃねぇ。いいからこっち来いよ!」
私は腕を引っ張られ、体育館の倉庫裏に連れて来られた。