「オイ、吉本!」
誰かが私を呼んでいる?
誰だろう?
誰か分からないけど、この声、好きだな…。
「吉本!!起きろ!!」
「うーん…宇宙船の中ってゴム臭い……」
「何言ってんだ!?いいから起きろ!」
バシッ!!
後頭部に痛みを感じて、私は目覚めた。
「……あれ?クリリン…。クリリンも宇宙船に乗りたいの?」
「寝ぼけてんな!!」
ふと気がつけば、周りの景色は見慣れた教室で、私は自分の席に座っていた。
ああ。授業中に眠っちゃったんだ…。
私は今の状況を理解した。
「クリリン…我クラスに何か用?」
「お前に日本史の教科書を貸しただろ?あれ返せ」
「日本史?」
何のことか考える…。
「昨日、俺から強引に借りてっただろ!!人から借りたものを忘れんな!」
「ああ。そんな事もあったわね…」
引き出しの中から教科書を出して、クリリンに手渡す。
「はい!ありがとう!素晴らしいサービスもつけといたよ!」
「…サービス?」