「タモちゃーーん!!タモちゃんいるーー??」


職員室の扉口で叫ぶ。


「いない」


職員室の椅子に座り、コーヒーを飲んでいるタモちゃん。

いるじゃん!!


「タモちゃん、いるじゃん!!」


「タモちゃんなんて先生、ここにはおりません。
お引取りください」


プイッと背中を向けるタモちゃんに、私は聞く。



「タモちゃん!!”特別な関係”って何ですか?」


さっきのクリリンと同じく、ブハッと盛大にコーヒーを吐き出した。



「…いきなり何やねん?お前…」


「特別な関係っていう言葉の意味が知りたいんです!」


「はぁぁ、そんな事より、授業始まるから教室いくぞ!」



タモちゃんは私の首根っこを掴み、猫を運ぶかのように私を引きずって歩いた。



「ねぇ!特別な関係ってなんですか!?」


「もう、お前うるさい!それより、次の授業でお前の大好きな小テストやるぞ」


「ギャーー!!テストォ!!?」


「グハハハハ。もう逃げられないぞ。捕獲したんだからな」



いやーーー!!

タモちゃんの馬鹿ーーーー!!!


結局、言葉の意味も教えてくれなかったし!!






あれ?私、なにか忘れてる?



ま、いっか。