あれ以来、私たちは毎日4人でお昼ご飯を食べている。
嫌がるクリリンだけど、チャーリーの「恥ずかしい話をする」という卑劣な脅しで、しぶしぶだけど一緒に食べてくれる。
「トイレ!トイレ!!」
そんなある日、私はトイレまで急いでいた。
もう少しでゴールだ!!
前方にトイレが見えてきた。
頑張れ私!!
「あんた、吉本でしょ」
そのゴールの前に、数人の女子が立ち塞がった。
ああ、これはただの徒競走じゃなかったんだ…。
障害物競走だったのね…。
なんてこったい!
私にとって、予想外のトラップだった。
「そうです。1年4組36番 吉本 良子です。
ちなみに皆は私のことをヨッシーって呼んでます。
それが何か?」
「そんな事聞いてんじゃねーんだよ!」
この人達、怒ってる?
何かしたかな~?
それより、トイレがッ!!
「アンタさ~、調子に乗ってんじゃないの?」
「いえ。調子に乗ってるっていうか、今は便器に乗りたいです」
私はトイレの事で頭がいっぱいだった。
「ハァ?意味わかんないんだけど」
「ですから!!トイレに行きたいんですよ!
ちょっとソコどいてくれます!!?
こちとら死活問題なんですよ!!
ここで漏らしますよ!!?
それで一生のトラウマになったら責任とれるんですか!?」
両親が、言いたい事はハッキリ言いなさい。と躾けてくれた。
私のあまりの迫力に、目の前の障害物はあっさり退いてくれた。
「……行ってきなよ……」
サンキュウ!!
いい人たちや…。