「嫌いとかじゃないんですけど、何故かうまく話せなくて…。
ブリッコとか、そんなつもりじゃないのに、それを否定できない私が悪いんです…
それで、女の子の友達も作れなくて……」
伏せ目がちの瞳に、うるうると涙が溜まっている。
渡邊さんカワイイ……
なんでこんな可愛くて、謙虚な子に友達ができないんだろう?
「渡邊さん!!私でよかったら、友達になってください!」
私は渡邊さんの手をギュッと握り締めて言った。
驚くように、パッと顔をあげた渡邊さんは、それから花が咲くような笑顔で笑った。
「いいんですか!?」
「いいも何も、渡邊さんが良ければ!」
「嬉しいです!!ありがとう!!」
お互いに手を握りしめて、見つめ合う。
本当にカワイイ子だー。
まるで絵本の中のお姫様みたい…。
「じゃあ、友達になったから渡邊さんじゃ堅苦しいよねぇ。
あだ名つけていい?」
「わぁ!あだ名ですか!?」
「そうそう、私これでもあだ名つけるの得意なんだー!」
「嘘つけ…」
クリリンの言葉を無視するように、渡邊さんのあだ名を考え始めた。
渡邊美雪ちゃんだからー…
「ミュウミュウ!」
「今度はブランドかよ…」
「わー!カワイイですね!ありがとう!」
「マジかよ!」