「やっぱりそうなの!?」
「ええ、間違いないわ」
あまりに香織がはっきり言うから、私はポカーンと呆気にとられていた。
だって、自分で自分の気持ちが分からないのに、どうして香織はすぐに分かったの?
「ドキドキして、相手の顔が頭から離れられなくて、思い出しちゃうなんて涼介くんを恋愛対象としてみているってことよ」
なるほど~。
さすが香織。
「で?良子はどうしたいの?
好きなら付き合いたいんでしょ?」
付き合う?
私がクリリンと付き合う?
付き合うってことはクリリンが彼氏になって、私が彼女になって
一緒に帰ったり。
休みの日にどこかに出かけたり。
一緒に食事に行ったり。
夜景が見えるレストランで、グラスを片手に
「君の瞳に乾杯」
なんてクリリンが言ったり。
クリスマスなんかには、
サンタクロースに扮装したクリリンが
「僕は君だけのサンタクロースさ」
なんて言っちゃったりするってことー!?
どうしよう……
「サンタクロースの格好はクリリンに似合わないよー!」
「はぁ?なにそれ?
何からサンタクロースに話が飛ぶのよ!?」
また香織が溜息を吐き出した。
「とにかく良子は涼介くんの事が好きなのよ。
告白するかしないかは良子の気持ち次第ってこと」