この日、一馬は店を休み、志穂の看病をした。


いつもそばに居て、お互いの存在を感じ、温もりを感じた。


この時の志穂の中には”幸せ”が包み込んでいた。


二人の笑顔は、いつまでも消えることはなく、間違いなくここには”愛”があった。


一也の志穂への気持ちを知りながら、その志穂を愛してしまった兄の一馬。


何故だか分からないが、一馬との関係を弟の一也に知られることを恐れ、
隠している志穂


二人に共通する存在。


それが土屋一也。その一也がこれから二人の間に危機をもたらすことになるとは…。


志穂と一馬の二人の時間がどれだけ増えようとも、どれだけ笑顔でいようとも、
二人の中から消えることのない罪悪感。


ようやく見えた出口の光。


だが、その光は余りに眩しすぎた。