一也は完全に酔っていた。
「お前は中学の時からかわんねーよな。
馬鹿がつくくらい真っ直ぐで、自分のことよりも人のことを考える。
その結果、いっつもお前は傷ついてる。
もうやめちまえよ、いい子で居るのは」
こんな風に一也にハッキリ言ってくれるのは、佐野だけだった。
「黙れっ、お前だって中学の時から変わってねーじゃねーかよ。
かっこつけて、何でも分かってる様なこといいやがって。
俺はお前のそうゆうとこが嫌いなんだよ」
一也と佐野は昔から好きなことを言い合っている。
それでも、この二人の付き合いは変わらず続いている。
それは、やはり親友だからなのだろう。
心を許し合える、大切な親友。