一也の言葉を聞いた志穂は…。
『ごめん…、迷惑だったよね…。
もうしないから…』
そう言って、席を立った志穂を一也が追う。
「待てよ、志穂。
何で俺に話してくれねーんだよ。
何、一人で抱えてんだよ。
苦しいんなら吐き出しちまえよ」
一也が叫んでも、志穂は足を止めることなく店を出て行った。
志穂は泣きながら、家までの道を歩いた。
『一也…、ごめんね…、ごめんね…。
話せるものなら話したい…。
でも…、でも…、ごめん…』
一也があんなにも自分のことを心配してくれている。
それなのに…、自分は一也を裏切っている。
一馬とのことを知れば、一也はきっと友達ではなくなるだろう…。