そして、いよいよそのタイミングがやって来る。
高校の時に付き合っていた先輩の話になり、志穂はボソッとこんなことを言った。
『私って、男運が悪いのかな…。
他に好きな人が出来たとか、二股掛けられてたりとか、ろくな恋愛じゃないよ』
ここで一也が話を切り出した。
「なぁー、志穂、彼氏と別れたって言ってたけどマジなのか。
前みたいに、訳ありの男と付き合ってて、一人で悩んでんじゃねーのか。
ここ半年、志穂の様子がおかしすぎる」
この一也の言葉に、志穂はドキッとした。
「酔っ払って電話してきて泣いたり、夜中に呼び出したり、
それに、毎日酒呑まないと居られないんじゃねーのか。
何があったんだよ、俺に話してみろよ」
一也はようやく志穂に伝える事が出来た。