そんな志穂を見て、一也に笑みがこぼれる。
席に着き、志穂は早速メニューを見る。
「ここの料理は何でも旨いけど、やっぱ魚料理が一番だな。
さしみは新鮮で活きがいいし、煮魚もかなり旨いし、からあげも旨いんだ」
と嬉しそうに話す一也。
『じゃ、一也に任せるよ』
志穂がそう言うと、一也は店員を呼び注文をする。
先にビールが来て、まずは乾杯。
『最近、外での食事って一也とくらいだな。
家で呑むよりも、外で呑んだ方が美味しく感じるよね』
そう言って微笑む志穂は、無理をしている様に見えた。
料理が揃い、二人は高校の時の話なんかをしながら、時間は過ぎていく。
一也はいつ話を切り出そうかと、タイミングを待っていた。